企業法務マン迷走記2

 大船ならぬ「酔っぱらった船」に乗ったかのような企業法務担当者の日常


拾い読み というよりメモ ビジネス法務 2017年6月号

 諸々あってインプット不足の日々が続きます。

 ビジネス法務6月号。
 巻頭特集は「英文契約書レビューオールガイド保存版」。
 業務上英文契約書に触れるのは年1回ぐらいなので、コメントできる立場にありません。
その年1回の英文契約レビューの場合でも、事業部担当者がただ契約書の「英訳」や「和訳」ぐらいにしか考えていない(海外取引がないので仕方ないのですが)ので、そういうものではないという話から始めなければならないのが実情なのですよね。

 特集の2「新人弁護士のためのリーガル・リサーチ」
 引き継ぎらしい引き継ぎもなく法務職に異動したものですから、当初はリーガル・リサーチということすら知らず、官公庁や弁護士事務所のサイトブログ記事、書評を手当たりしだい探し書店を彷徨っていたものです。すべての視点が重なるとは思いませんが、新人法務担当者(他部署からの異動含む)も読んで損はないと思います。
 ほほえましかったのは若手弁護士による「新人の失敗談と先輩へのホンネ」。
上司と部下、先輩と後輩の関係が生む諸々は業種を問わないのだなと思いました。
 ところで企業だと階層別教育が整備されていて管理職になるには管理職カリキュラムの受講が必須としているケースが多いと思いますが、大手弁護士事務所でパートナーに昇格する場合にも何かプロセスがあるのだろうかとふと思いました。大優れたプレイヤーが優れたマネージャーになるとは限らないものですから。大きなお世話ですが。

 実務解説「サンクロレラ最高裁判決で変わる「勧誘」と「広告」の境界線」
 BLJ5月号でもこの判決が取り上げられていましたが、もやもやの残る事案です。
 本記事では最後に本判決が商品広告のあり方に与える影響は極めて大きなものになると指摘しています。踏み越えてみて初めてわかる境界線では堪らないですね。

 いつもよりまして雑駁になってしまいました。

 ところで本誌、amazonで中古価格2400円になっていますね…







 

これからの完全子会社の取締役会 Business Law Journal 2017年6月号(2)

 承前。ゆっくり読みました、BLJ。

 再び特集記事「取締役会運営 これからのスタンダード」

 被ガバナンス側から書いてみます。
 グループガバナンス、子会社の経営状況の監督モニタリングというと、子会社取締役会に取締役、監査役を派遣し、彼・彼女らが取締役会その他重要な会議に出席して云々というのが一つの手段ではあります。しかし決裁基準をグループ会社共通のものとし、設備投資、借入、不良債権処理など金額の規模によって親会社の管掌取締役の決裁、親会社関係部門の稟議、そして親会社取締役会の承認を要する、というような手段もあります。こちらの方が実効的かもしれません。
 この場合、たとえ取締役会で決議したとしても親会社の取締役会で否決される可能性があります。そうならないように、ほぼすべての案件で事前に管掌取締役の内諾を取り付けるなり稟議を回しておくということになります。子会社取締役会は親会社の承認を得た案件を「形式上」承認可決する手続きのみ、ということになりますね。決議機関としての存在感は非常に薄く軽くなるわけです。事務局の業務はまず決議事項として付議された議案が、親会社の決裁を得ているかどうかの確認を行うことになります。「初耳だぞ、そんな話は!」と怒られるのも事務局の仕事になってしまいます。
 決議事項が形式的なものになら、取締役会は業務執行状況の報告や「経営に関する意見交換」のための機関の位置付けになるのでしょうか。
 「子会社は一事業部門」というような位置付けの場合には親会社側役員から子会社社長や常勤取締役に対して指示命令が下される場となります。それも監督のうちといえばそうなのかもしれませんが、例えば親会社からの指示命令が子会社の利益を損なう可能性が高い場合に一体誰が待ったをかけるのでしょうか。事務局はその場では庭石のように黙っているしかありません。
 子会社が業績不振に陥っている場合に報告や意見交換の際に非常勤取締役から損失見込の回答を求める発言や減損の可能性に触れるような発言があったとします。このような発言を議事録に残すか残さないか議事録作成者の判断に委ねてよいのかという問題。議事録は決定事項のみ記載し他は非常勤役員の発言のうち内容があったもののみ記録、というのが現実的な対応とは思いますが?
 このように考えてみると子会社の取締役会議事録は薄っぺらいものになり、少なくとも取締役会議事録からはグループガバナンスが有効なのか読み取れないということになりませんかね。どうなのでしょう?




拾い読み中 Business Law Journal 2017年6月号(1)

 内容がヘビー充実しているので、ぼつぼつと読んでいる今回のBLJ。 

 定時株主総会を目前にしたこの時期だからなのでしょうか特集「取締役会運営これからのスタンダード」。 
 先日、親会社の法務室長のデスクに赴いたところ、「コーポレートガバナンス・コードの実践」が置いてあったので、また何か下りてくるのかなと思いました。最近諸々子会社管理(把握か)の手続きが繰り出されているのですが、親会社法務担当者にコードとの関連を聞いてみると「うーん」と唸っていました。

 ガバナンスを受ける側にいると完全子会社は独立した企業であり続けられるのかという問いに当たります。勤務先の実例をここで披露するわけにはいきませんが「ここまでやるのか?」あるいは「こうまでしないと管理できないのか?」という要求(命令か)を受けます。親会社が選び決定した管理手法であれば従うほかないのですが、子会社の業態と必ずしもマッチするとは限りません。一方子会社各社の事情に合わせたガバナンスというのも非効率であることも理解できるので、しんどい気持ちになりますね。一番しんどい思いをしているのは子会社社長とは思いますが。

 もうすこし読み進めたところでエントリーを整理します。(すみません)


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