2020年04月29日 23:58

 「非日常」が「日常」にすり替わり、なすすべもなく月末を迎える。

 ビジネス法務2020年6月号の走り読み。特集「企業法務の周辺学」。新人弁護士・法務部員向けの記事らしい。
 本題とは関係なく、まず「周辺」なのか、それとも「周縁」なのかというのが気になってしまって余計な調べ物をしてしまった。「周辺」「周縁」にしろ「中心」が対語となるのだから、企業法務の「中心学」とは何になるのかという、これまた余計なことをぐずぐずと考えてしまった。
  中心と周辺とに分ける以上(企業法務の仕事の)中心と周辺とを分ける「縁」がどこに引かれているか?その位置は企業によって異なるのはいうまでもないだろう。全ての企業法務に共通する「縁」はないが、「縁」に接している公約数的なものが「税務」「会計」だと割り切ったのだろうか
もちろん税務・会計に関する一定の理解は必要だが、たとえば労務など他に取り上げてもよい分野はあるように思った。
 他部門の業務に関することだけが「周辺学」ということではないだろう。冒頭のユニ・リーバの小林氏の稿のⅢとⅣで触れられているが「日本語力」や「一見法律や法務とは関連しそうにない知識や経験」を「縁の外」から「縁の中」に取り込むことが大切ではないかと思う。

 自分が思った「周辺学」について。
 新人の企業法務担当者が突き当たるのは、「法律なんて細かいことは気にしていられないよ」「もう了解しちゃったよ、この条件」「今すぐ法務の見解をちょうだい」といった猛者を相手にしなくてはならないこと、あるいはうまく回って当然、労多く報われることの少ない仕事に心折られることであろう。どうやって相手に自分の意思をうまく伝えるか、リーガルリスクを小さくするための望ましい行動(交渉)をしてもらうにはどうしたらよいか。自らのモチベーションをどうやって上げるか等、行動心理学やコミュニケーション学、セルフマネジメントの分野も「周辺学」と思う。人との接し方、交渉ごとは理論だけではうまく回らないないことが多いとは思う。それでも理論を知っていることで、少しは余裕なり自信をもつことにつながるかもしれないので。

 今回はこんなところで。当面早出のシフト出勤(在宅勤務って何のことやら)。
 
 
 


 





  

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2020年04月19日 13:05

 持久戦と呼ぶのが相応しいのかわからないが、音をあげたら負けということはたしかだ。

 入社式を急遽取りやめ、さらには近場の事業所での出勤もさせず自宅待機という異例の状況に置かれている今年の新入社員。バブル崩壊期、リーマンショック後に採用を絞るということはあったかもしれないが自宅待機という事態にまではならなかった。勤務先でいえば自分よりひとまわり以上の世代にオイルショックの煽りで5月入社となったケースがあるが、おそらくそれ以来のこと。人事総務に限らず皆初めての経験である。
 自宅待機といえども遊ばせているわけにもいかない(そもそも遊びに出られる状況でもないが)ので、IT後進企業の勤務先にしてはいち早く話題のZoomを利用しての在宅新人研修に切り替えた。同サービスについてはセキュリティーについて取り沙汰されているのは承知しているが、日々のアップデートを怠らないようにして利用しやすさを優先した形である。
 で、やってみましたよ、Zoomによるコンプライアンス研修。 
いつもと勝手が違うので戸惑い、そして機能を使いこなせなかったかも、というのがひとつの反省。急遽決まったことなので対応しきれなかったこともあるが、リアル・対面で実施する研修とコンテンツが同じでは長時間の研修は乗り切れないということを痛感した次第である。
 それでも多少コール&レスポンスをやってみた。「コンプライアンスに対するイメージ」「コンプライアンスってどういうこと」という問いに対して、複数名から「自社が社会的責任を果たすために取り組んでいることをアピールしていくこと」という回答があった。これは8年ぐらい研修をしていて初めてのパターンだったので少し驚いたのだが、CSRだ、コンプラだといわれ始めて20年以上経てば状況も変わるということか。
もちろん、回答を引用して「あなたたちの行動もアピールのひとつになるのですよ」と返したけれども。(講師は臨機応変のフィードバックが肝)

 個人的には、新人については集合研修の期間があるのが望ましいと思っている。終身雇用制度が終焉を迎えつつある時代に「同期入社」がどれほどの意味を持ち続けるかはわからない。Web研修の利便性、経済性を知ってしまうと以降の研修も一気にこれに雪崩る可能性は高い。しかしリアルでの経験共有の機会がないままでよいか。配属され散り散りになってもメールやチャットで繋がるには、新人研修という「猶予期間」に顔をあわせグループでブレストやら課題取り組みした時間が必要だと思うのだ。
(むしろ多忙を理由に何も勉強しなくなる、研修を欠席しはじめる中堅層以上の研修にWeb研修はうってつけのツールだと思う)

 とはいえ、今回の研修のまとめは新人がどうこうというよりも、新しいツールでの法務研修を考えるというテーマを与えられた2時間であった。
 



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2020年04月12日 13:51

 在宅勤務に入っている方も多いと思うが、どうやって平日と休日とを切り替えているのだろうか。経験がないので見当がつかない。出勤者を7割削減せよ、という要請だが、勤務先の販売現場では既にそのような状況にしてあるのだが、商売の上流が仕事を止めない限りこれ以上の対応は難しい。

 さて、BLJ2020年5月号。特集は定時株主総会を控えた時期ということもあって「グループガバナンスの強化先・合理化策」である。本号の編集時期は3月10日前後と思われるので、「平時」が前提の記事であるのは仕方ない。
 コロナウィルス禍により自社の株主総会だけでなくグループ子会社の株主総会関係の事務を大きく変更せざるを得ないなか、この機会に合理化 できるものは実行するという流れは自然のことと思う。
子会社には機関法務の専任者がいない場合が多いだろうから、期が変わり次第粛々と事務作業を進めればよい。実際勤務先も現在の資本傘下に入って以来、定時・臨時を問わず株主総会は開催省略だし(ただし書類作成や司法書士との協議も自社=自分がやっているので手間が完全に省けたわけではない)、総論としては賛成ではある。
 
 子会社の代表取締役の選定を株主総会決議事項にすることや機関設計をシンプルにするのはあくまでガバナンスのひとつの手段に過ぎない。子会社の機関をシンプルにする一方で、親会社の経営管理や菅財部門の子会社管理業務の負荷が重くなっては本末転倒だし、また細かく管理をすることで子会社の意思決定や事業活動のスピードを減速させてしまっても意味がない。バランスの取れた管理業務フローの運営が問われると思う。

 コロナウィルス禍に関連して、子会社側で考えなければならないこと。
今後業界を問わず相当の期間厳しい事業環境に置かれることは疑いようがない。ことの次第によっては、自分の所属する子会社が事業再編、組織再編の対象になるかもしれない。
 本特集記事にあるような子会社機関業務の合理化・省力化に慣れてしまうと「本社機能」が脆弱な会社になってしまうおそれがある。親会社によるガバナンスはそれとして自力のガバナンス構築は念頭に入れておいた方がいいかもしれない。面従腹背ということではない。リスクに備えた「シャドー」といえばよいのだろうか。煽る意図はないが「君たちには連結から外れてもらいます」といわれてからでは遅い、というのもこれまた事実なのである。
 

 

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