法務らしい話に戻します。

 勤務先売却の概要をざっくり表すと、こんなところ。
  売主:親会社(東証1部製造業)
  買主候補:投資ファンド
  対象会社:勤務先
  投資ファンドの買収スキーム:
   ファンドが設立するSPCを利用したLBO
 
 投資ファンドへの売却というと、2007年当時は「ハゲタカ」のイメージが付き纏ったのと、同業の企業で外資の「ものいう株主」との応酬が始まった頃だったと思います。幹部の間にも少なからず動揺があったので、さっそく定例会議に投資ファンドのパートナーがやってきました。そしていわゆる「ハゲタカ」ではないこと、投資先企業とともに企業再生に向けて汗をかくつもりだなどと説明し、企業再生のプロセスについてプレゼンを行いました。それをきいて動揺していた事業部門や営業部門の幹部や中間管理職も少しは落ち着いたようですが、こちらは株式譲渡契約締結に向けた作業のほうに関心がありプレゼンに対しては正直「ふーん」という程度の感想。
 その作業とは、そうです、デューデリジェンス対応です。
 
 企業提携や買収などの実績のある企業ならともかく、40年余も企業の一部門に過ぎなかったので、経営陣ですら「デューデリって何?何されるの?」という反応。(自分もそうでした)親会社の法務に訊くのも癪なので、参考になる書籍はないか本屋にかけこみました。
 売却(買収)が決まった企業の法務担当者はどのような対応をすればよいのか、と探してみたのですがありませんでした。(まあ当然ですね)あと数日で読み切り、そこそこ理解できそうな書籍を探したところ、ありました。中央経済社の「M&Aを成功に導く 法務デューデリジェンスの実務」。買収の立場側の内容ですが仕方がありません。即買いで読みました。 将来を思い、何回もため息がでました。

 そしてデューデリのキックオフの日を迎えたのです。(続く)