続きです。

2. 上場申請直前期の株主構成
 上場申請直前期を迎えるにあたり、もろもろ検討の結果(主に投資ファンドの意向かと)組織再編を実施しました。
ちらちらとこのブログでも触れたことのある持株会社の設立です。
 方法は勤務先と勤務先の連結子会社1社との共同株式移転によるもので、これで上場準備は持株会社が進めることになったわけです。(このとき、僕は持株会社に出向)

 直前期の組織再編については、主幹事証券も「?」という反応でした。直前期は上場に向けて月次決算早期化、予実算管理(差異分析含む)ほか諸々の予行演習をスタートさせる時期と位置づけられています。その期初にわざわざ面倒なことをことを行った理由は何か。
 それは実施時期を延期していた元親会社が保有する株式に関わるものでした。前回の②③で議決権ベースで約10%の分です。譲渡時期を延期していたものですが、さすがに投資ファンドももう延期できないと考えたのでしょう。株式を取得すると元親会社に申し出ました。投資ファンドか第三者かという検討はされたのかもしれませんが、結果として対象会社が自己株式として取得することになりました。ただ、ご存知のとおり自己株式取得にあたっては分配可能額の問題があります。その問題のために持株会社を設立、持株会社が元親会社から自己株式を取得する.....もちろんこれだけが持株会社設立の理由ではありませんが、主な理由であったことはたしかです。
 結局、直前期の4月1日に持株会社設立、その6月に自己株式取得と「自己株式消却」を実施したのでした。
 実は膨れ上がる自己株式の使い途にESOPが検討できるか信託銀行と協議を始めていたところだったのですが、これによりあえなく協議終了となりました。

まとめますと
申請直前期の第1四半期終了時点での株主構成は次のとおり。
※株式移転により一時的に連結子会社が親会社株式を保有しましたが、上記と同時期に取得、消却していますが、割愛)
 普通株主1名 議決権ベースでの持株比率 100%
 種類株主1名 (議決権なし、取得請求権のみ)

投資ファンドが100%株主になったことで、いったいどのような資本政策をたてていくのか、我々も主幹事証券も一刻もはやく意向を確認せねば、とせっつき始めたのですが........ つづく


【追記】
・株式譲渡の対象会社が、全株式を自己株式取得しただけじゃないか?