ずるずると書き連ねて(書き損じか)いますが。

 企業再生とは誰のためのものか、ということについて。

 勤務先の事例では「対象会社を売り物になるまで仕上げること」だったのかなと。当初の計画や思惑は違ったかもしれませんが、結果としてはそういうことだったわけで。
 最初の売主から斬り飛ばされたときの状況を考えれば、よほどの覚悟や自信がなければ投資などしなかったと思います。
ただ対象会社のほとんどの資産にレバレッジをかけた売却買収スキームは今でも腑に落ちませんし、何度となく繰り返した組織再編も表向きの理由はともかく、財務諸表のボトムラインを仕上げることがまず目的にあったし、株式譲渡契約の履行のためというものもありました。
 IPOについても上場という選択肢があったとは考えられますが、二度目のバイアウトのタイミングを考えれば「赤字企業が上場申請をするところまで仕上がりました」と買主候補にアピールする材料になったのでしょう。
 「企業再生請負人」と看板を掲げていても、投資ファンドは投資家にリターンを出さねばなりませんからね。

 対象会社は企業再生のゴールを「独立」と考えます。出口のところで、投資ファンドとはやはり一致しないものです。

 今になって思うのは企業再生の入口(売却)を対象会社がコントロールできないのは仕方がないにしても、出口については対象会社がコントロールできることがあったのではないかということ。
 勤務先がバイアウトされてしばらくして、勤務先と同様親会社から投資ファンド傘下にされたある企業が経営陣によるMBOを実施した事例をみて、勤務先は独立に向けてここまでの腹を括っていなかったなと嘆息するしかありませんでした。

 「売り物」に仕上がり、買主がつき再び上場企業の子会社となった今、多少なりとも独立企業を目指して作ってきたものは、買主企業グループにとってあまり価値があるものではなく、「一から作り直し」ということではないまでも「親会社仕様」に改められています。(現在進行形です)カネ出して買ったのですから、これも当たり前といえばそうなのですが、では5年かけてなんとか積み上げてきたことは一体何だったのか、下線部だらけの登記簿謄本を眺めながら思うのです。

(もうすぐ終わりにします)