間が空いてしまいました。8月になってしまいました..

【記者会見 当日】です。

 万全の準備をして、というよりその時点でやれることはすべてやってリコール記者会見当日を迎えました。
前日夜は会見原稿や説明用のクリップの準備、リコール製品実物の用意ほか協議会各社の広報担当の役割分担の確認。司会進行は、機器メーカー側のトップ企業の広報室長。百戦錬磨の人です。謝罪のタイミング(一斉起立で頭を下げる、あれです)の確認や質疑の切り上げのポイントなどを取り決めていきました。
当日午前中は、勤務先の社長が読み上げるコメントと想定問答の最終確認。
そして午後早めに会場に入ったのでした。

会見は16:00開始でしたが、TV局の撮影クルーは14:30頃から続々と会場に入ってきます。
会見定刻までの間はほぼ満席(40名くらいだったでしょうか)という状況。この時期、いかに製品リコールが記事になりやすい素材だったかということですね。一方、フロアを変えて借りた会見者控室は記者たちに発見されることなく、会見者は落ち着いて時間を過すことができました。

定刻・会見者入場直前に、会場にてリリース文書を配布。
会見者入場、着席と同時に司会が会見開始の挨拶と記者会見全体のおおよその所要時間を説明したあとに、協議会会長がリリース内容にそって、会見趣旨から説明開始。
会見者は協議会会長と副会長2名の3名(うち、副会長が勤務先の社長でした)
これまでの経緯と、過去にさかのぼって製品起因の事故であることを認め謝罪の意を表したところで、起立して頭を下げる。ここで沢山のフラッシュがたかれます。(よく見られるシーンですが)

テクニック面を強調するわけではありませんが、報道陣が撮りたい写真、欲しいコメントを会見の早いタイミングで提供しないと記者のストレスが溜まり会見が不穏な空気で満たされてしまいます。だから、パターンだね、といわれることがわかってもこの動作をとるのです。

このあとはそのまま会見説明を最後まで行い、質疑に移ります。ヤマ場はまず過去の2件のうちの1件目の人身事故の説明です。
記者の質問を勤務先の社長がひきとり概要と経緯を説明。説明が一区切りついたところで、再び謝罪と起立、頭を下げます。念のためなのか、ここでもフラッシュがたかれます。
ここで記者のきつい質問が何発も続くかどうかが最大の懸案だったのですが、責任(賠償請求など)を取ることを明言したためか、記事にするための詳細確認の質問が続いたのみでした。「この人が燃えたら大変」といわれる某社会部記者が冷静に事実確認の質問に終始した時点で、この会見は無事に終わると確信しました。

大体質問が出そろったところで司会が時間を区切って会見を終わらせました。
撮影クルーが説明クリップや製品の映像を取りにばたばたと会場内を移動する合間に会見者は退場、記者の対応は会見場に残った広報担当が行いました。僕も何社かの記者の質疑を受けましたが事実確認以上のものはなかったように記憶しています。
過去の非を認めそして一刻もはやく改修を進めたいという意思を全面に押し出した会見と受け止められたのではないでしょうか。

その日の18時台のTVニュースには会見の模様が流れました。
メーカー側を非難する論調はなく会見内容をそのまま伝える内容がほとんどでした。
この点ではリコール会見は成功だったといえるかもしれません。

しかし、これですべてが終わったわけではありません。所轄消防署に確認依頼をしている事故の決着がまだ残っていました。(まだ、続く)

下記の本は、タイトルにつられて読んだ本です。
実際に危機対応のまずさがきっかえとなって吹っ飛んだ会社はありますしね。


会社なんて一発で吹っ飛ぶ!会社なんて一発で吹っ飛ぶ!
(2008/08/01)
佐々木 政幸

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