企業法務マン迷走記2

 大船ならぬ「酔っぱらった船」に乗ったかのような企業法務担当者の日常

2014年09月


「編集」という作業の凄さ MILES AT THE FILLMORE

 週末なので仕事とは別の話題で。

 公式ブートレグというのか、よくわからないジャンル付けでモダン・ジャズの帝王マイルス・デイヴィスの1960年代末から70年代初頭のライブがCD化されています。既に正規盤で発売された音源も含まれているのですが、「ノーカット」という謳い文句に誘われふらふらと買ってしまうのですね。自分はこの時代のマイルスのライブが特に好きなのですが以前は正規盤が少なく、ディスクユニオン他で探していたものでした。
 昔から発売されていた正規盤の「LIVE AT FILLMORE」は、プロデューサーのテオ・マセロがライブレコーディングされた4日分の音源をハサミとテープで編集して(1970年代だからね)アナログLP4枚に収めたものに対して公式ブートレグは未編集のもの。となればどこを切られ繋げたのか、聴いてみようじゃないかとなるわけで。まあ意気込みはともかく、それが聴きわけられるほど音感がよいわけではないのですが、マイルスは当然として今や大御所となったキース・ジャレットやチック・コリアの若き日の暴れ具合(特に前者)が充分堪能できます。しかし、そうはいっても4日間すべての音源ですから重複する曲も多いですし、何と言っても生ものですから日によってミュージシャンの好不調、出来不出来はつきもの、ノーカット版を聴いて改めて従来盤での「編集の凄さ」を感じた次第。作品としてはまったく別物と思います。

 自分で文章を書くとき、あるいは誰かが作成した文章に手を入れるとき、加筆するよりも切り詰めることの方が多いような気がします。後者の場合は元の作成者の意図や思いを削らないようにしながら、第三者に伝わりやすいものにしていくのは意外と悩ましい作業です。
若い頃「これ要らない、これじゃ長いだけで読んだ者はわけわからん」と自分が書いた文章を真っ赤にして返してきた上司。なぜ同じことを書いているのにこんなに文章がコンパクトになるのだろうと思ったものです。
気がつけば、そのときの上司の年齢をとっくに超えているのでした。果たして今の自分にあのときの上司ほどの「編集力」はあるのでしょうか。

 おっと、うっかり仕事の話になってしまいました。
 皆様、よい週末を。

Miles at the Fillmore: Miles Davis 1970:
Miles Davis
Sony Legacy
2014-03-25




(※上がノーカット、下が従来盤)
 





  

そんなこととは シ・ローンを巡るあれこれ

 ジュリスト10月号の特集「シンジケート・ローンをめぐる問題点」を読んで。
シンジケート・ローン契約締結の渦中は、契約業務に追われていてそれどころではなかったことを思いだしました。 かれこれ4年近く前のことなので、特集記事を読み、当時の書類等をひっくり返してみたのですが、見事に記憶が飛んでいました。いかに自分に余裕がなかったか。

 「正しい会社の売られ方」(前のブログの不定期連載記事、過去記事カテゴリに持ってきました)のとおり、LBOのスキームでの株式譲渡だったので、最終的に金融機関との借入契約の債務を承継したのですが、それが短期のブリッジローン。対象会社からするとこれが本当にきつい条件でした。その後2回のリファイナンスもブリッジローンでしたので、とにかく長期借入でリファイナンス、というのが「悲願」といえば悲願。3回めのリファイナンスで長期借入になったのですが、このときがシンジケート・ローンでした。当初からの銀行がアレンジャーになりシンジケートを組んだのですが、財務経理部門は「借り入れ人が提供する」情報の作成に追われていたことをぼんやりと憶えています。

 契約業務になると金融機関の数だけ書類を揃えなければなりません。担保契約と登記必要書類など、頭はあまり使わないけれど、抜け洩れのない正確さと期限管理が求められるもの。うまくいった当たり前の仕事ほど担当する者はきつい思いをしますね。
 シ・ローンになると銀行側の担当セクションもブリッジローンの場合とは別のセクションになったことと、こちらも過去のブリッジローン契約手続きで鍛えられたこともあってか、「え、これでいいの?」というような手続き業務で拍子抜けしたのも正直なところ。
 LBOに伴うローンはストラクチャーファイナンス、といった部門が「自分が手がけた案件」ということで銀行のメンバーも気合いが入っていたのでしょうけれども、シ・ローンは他部門から引き継いだ案件ということで事務的に問題が生じなければよい、ということでもないでしょうけれど「熱」の違いは感じましたね。

 長期借入でリファイナンス出来た事以外に良かったことは、複数の金融機関と接点を持てたことで、保険、リース、その他諸々の相談や情報入手が可能になったことですね。
 本当に初期のローン契約はきつかったですから。

 そんなシンジケート・ローンも二度目の株式譲渡の後、親会社の指示で期限前一括弁済となり、金融機関との関係も終わりを迎えました。

 4年前の出来事を改めて咀嚼しているような有様で記事の論評には到底届きませんです。



 
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