企業法務マン迷走記2

 大船ならぬ「酔っぱらった船」に乗ったかのような企業法務担当者の日常

2014年10月


うまらない溝

 なかなかきちんとした文章に纏められないのですが、気になっていることなのでメモ代わりに。

 1ヶ月ほど前に日経新聞で「PL法改正案」に関するベタ記事が掲載されました。改正案といっても所管からのものでなく、消費者関連団体からのものです。
 その改正案についての論評は差し控えますが、事業者(企業)と消費者団体の間の溝はなかなか埋まらぬものだとつくづく思いました。
 自分が消費者関連団体の方を生で拝見したのは消費者庁発足前、改正消安法施行前の経産省製品安全委員会 を傍聴したとき、もう一昔前といっていい時期です。
 常に一貫した姿勢には敬意を表しますが...

 たしかに製品事故は発生していますし、手を変え品を変えた詐欺は横行しています。企業勤めの身からみても「どういう企業だ?」と眉を顰めることもなくはありません。
 企業を敵視監視することについてどうこういうつもりはありませんが、企業勤めの人間も業務を離れればひとりの消費者であることに思いを及ばせてもらえまいかと思うのであります。
たとえば昼に食べた弁当の食材が産地偽装されていて、しかも消費期限切れで腹を壊すこともあるかもしれませんし、毎日乗っている営業車の欠陥により事故に遭うかもしれない。
 
 企業と消費者のどちらか一方だけの立場の人間はいない。

この点は理解してもらえていると思いたいのですが....

 

いまだに聴く「現在進行形」の音

 U2の新譜がiTunesで無料ダウンロードということで、iTunesをのぞいてみてついダウンロードしたのですが、「U2なんか聴かないのに、何だありゃあ」というクレームもあったそうで。趣味はいろいろですからね。 
 メンバーのほとんどが50代半ばとなり、今や何をやっても「ま、U2だからねえ」と大御所扱いの観があります。(聴いているほうも50代を迎えるのですがorz) 
 今回はその新譜ではなくて、この秋で発売からちょうど30年を迎えた彼らの「The Unforgettable Fire」について。

 30年前といえば埃をかぶった昔のこと、当時の記憶も霞んできていますが、このLPを買ってA面に針を落とした途端(アナログLPの醍醐味か)に「おおお!違う!変わった!」と思わず声を上げそうになったことを今でも憶えています。
 今でこそ大御所の4人組ですが、80年代前半はサードアルバム「WAR」がヒットしましたが、まだ「アイルランドのローカルヒーロー」的な存在。初期のアルバムの音は寒いダブリンのスタジオで録音したのだろうと勝手に思ってしまうようなものでした。(この音作りそのものは嫌いじゃありませんが)
 メンバーの他にこのアルバム制作に深く関わったのは、Brian EnoとDaniel Lanoisの2人。環境音楽ほか実験的な作品の多いEnoとそのレコーディングを支えていたLanoisが制作現場に居合わせることにより、新しい方向性を模索していたバンドが自由に歌い演奏している空気が伝わってきます。即興やアイデア一発で仕上げたような曲もあるため「完成度に疑問」と評価する人もいるのですが、自分はこの「勢いでできた感」「二度と同じことはできない感」がかなり好きなのです。何より完成度ではなく「現在進行形」の姿をそのままみせている(聴かせている)ところでしょうか。
 
 何かことあるたびに(異動のとき、新しい仕事を担当するときなど)引っ張りだして聴いているうちに気がつけば30年。さて今このアルバムを聴く自分は次に何をしたいのか、そこが問題。

焔
U2
ユニバーサルインターナショナル
2010-08-04


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「絶つ」ということ

 BLJ「独禁法の道標」、ジュリスト「独禁法事例コレクション」と法律誌で独禁法をテーマとした記事が連載されています。たまに自分の業界に近いところの事例が取り上げられていることがあり、心が痛むときもありますが、何にせよ独禁法リスクは常に頭のどこかに置かざるをえません。当事者が意思をもって法を侵す「談合 」ではなく、諸々の「うっかり違反」のほうが今はこわいのですが。前者については、こういう言い方はどうかと思うのですが、「談合をできる人間」がいなくなってしまったのでリスクが低下しているというところでしょうか。
 
 もうひと昔もふた昔も前に会社が「このマーケットはNG」と決めつけ、談合の事実の有無を問わず、その手の仕事には一切かかわらないと急旋回しました。急に舵を切ることで振り落としたわけで人事異動、部門解散、事業(子会社も含む)の売却などの手段をとりました。
ばっさり「断つ」のが特効薬(劇薬)とばかり、様々な背景、事情は一切考慮なしでした。個々の事情をいちいち容れていたら悪しき「商習慣」は断てませんからね。
 この手の仕事は「人的繋がり」ありき。関わっていた人間、関わりそうな人間を外してしまえば自然と仕事の継続はできなくなります。根から「枯らした」わけです。
 対象となったマーケットは「談合」ありきではありません。基本的にはごくまっとうな場所です。ただマーケットの仕組み、仕事の組立をきちんと理解しておかないとまったく仕事になりません。人を断つ事でそのマーケットに取り組むことが難しくなった面はたしかにあります。そのことに未練がある人間もいないわけではありません。

 「断つ」決断は現場ではできないものです。
経営陣、リスク管理部門の覚悟と決断によらざるをえないと思うのです。


 


  
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