2015年04月
2015年04月25日 17:15
カテゴリーが会社法まわりでよいのか迷いつつ。
グループ会社の管理といえば、内部統制システムの構築と運用なのですが。
非上場子会社の従業員にとって、それが経理をはじめとする管理部門の担当者であっても、上場企業のIR部門、財務報告作成部門の業務は理解以前、想像外ということがあります。うるさいことをいってくる親会社のその先には株主が存在する、というを日常意識することはないといってもよいでしょう。
その上場企業の一部門が分社によって完全子会社になった企業では、ひょっとしたら親会社が株主(=資本の出し手)であることを理解しているか、一般従業員レベルではあやしいところです。
このような有様では、そもそも内部統制が何を目的としているか、腹落ちどころか頭に入りにくいものです。
「また面倒くさいものがやってきた。」「こんなに書類を作らなくてはいけないのか(怒)」
「これが一体我々の何になるというのか」
子会社の管理部門を中心に怨嗟の声が上がります。
なんといっても、子会社は親会社ほどの陣容を抱えているわけではありませんからね。 続きを読む
グループ会社の管理といえば、内部統制システムの構築と運用なのですが。
非上場子会社の従業員にとって、それが経理をはじめとする管理部門の担当者であっても、上場企業のIR部門、財務報告作成部門の業務は理解以前、想像外ということがあります。うるさいことをいってくる親会社のその先には株主が存在する、というを日常意識することはないといってもよいでしょう。
その上場企業の一部門が分社によって完全子会社になった企業では、ひょっとしたら親会社が株主(=資本の出し手)であることを理解しているか、一般従業員レベルではあやしいところです。
このような有様では、そもそも内部統制が何を目的としているか、腹落ちどころか頭に入りにくいものです。
「また面倒くさいものがやってきた。」「こんなに書類を作らなくてはいけないのか(怒)」
「これが一体我々の何になるというのか」
子会社の管理部門を中心に怨嗟の声が上がります。
なんといっても、子会社は親会社ほどの陣容を抱えているわけではありませんからね。 続きを読む
2015年04月23日 07:07
風邪を引き込み、先週はわやくちゃでありました。
年々治りが遅くなるのは、衰えなのでしょうか。
会社法務A2Z 4月号「気になる子会社管理の勘どころ」を元ネタにあれこれ。
以前のエントリーと重複する部分がありましたらご容赦願います。
なぜ親会社による子会社管理が難しいか。
同記事では冒頭、親子間の事業の関連性の有無、濃淡や本社、子会社の本店所在地の地理的要因を事例として挙げていますが、これに限りません。親子会社関係になった背景や、もともと親会社の社内風土というものもあるのではないかと。
以前所属していた企業グループはかつては独立独歩の気風をよしとしていました。本社何するものぞ、親会社何するものぞというもので、資本関係を持ち、共通のブランドを使用しながらですから、今にして思えばなんとも奇妙なものでしたが(現在はだいぶ様変わりしているようです)、延々と根付いた精神風土というものはなかなか変わらないものです。
子会社は親会社の事情すべてを理解しているわけではありません。
日常業務で親会社との接点をもつ管理部門を除く子会社の従業員にとって、親会社の姿は派遣されてきた役員や下されてくる指示命令の質、内容などを通じて透かし見るしかないのです。
だから子会社での役員の言動や行動、親会社管理部門の人間の態度などで、子会社従業員の親会社に対する態度を決める、そんなところがあります。
感情論といえばそれまでですが、無視できるものではないと思うのです。
続きを読む
年々治りが遅くなるのは、衰えなのでしょうか。
会社法務A2Z 4月号「気になる子会社管理の勘どころ」を元ネタにあれこれ。
以前のエントリーと重複する部分がありましたらご容赦願います。
なぜ親会社による子会社管理が難しいか。
同記事では冒頭、親子間の事業の関連性の有無、濃淡や本社、子会社の本店所在地の地理的要因を事例として挙げていますが、これに限りません。親子会社関係になった背景や、もともと親会社の社内風土というものもあるのではないかと。
以前所属していた企業グループはかつては独立独歩の気風をよしとしていました。本社何するものぞ、親会社何するものぞというもので、資本関係を持ち、共通のブランドを使用しながらですから、今にして思えばなんとも奇妙なものでしたが(現在はだいぶ様変わりしているようです)、延々と根付いた精神風土というものはなかなか変わらないものです。
子会社は親会社の事情すべてを理解しているわけではありません。
日常業務で親会社との接点をもつ管理部門を除く子会社の従業員にとって、親会社の姿は派遣されてきた役員や下されてくる指示命令の質、内容などを通じて透かし見るしかないのです。
だから子会社での役員の言動や行動、親会社管理部門の人間の態度などで、子会社従業員の親会社に対する態度を決める、そんなところがあります。
感情論といえばそれまでですが、無視できるものではないと思うのです。
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2015年04月09日 06:51
桜が咲ききったあとというのに、冷えますね。
会社法務A2Zの4月号の特集記事は「気になる子会社管理の勘どころ」です。
これさえ押さえておけば、親会社の管理の目をかくくぐれる.....というのは面白くもない冗談です。
じっくり条文や解説を読み込むべきなのですが、どうしても実務解説的な記事を拾い読みするばかりでいけませんね。
改正会社法施行までざっと3週間、内部統制規則等の見直しが佳境なのではないかと思います。
完全子会社・大会社以外となっていますので、大会社時代の内部統制の枠組みを残しつつ身の丈にあったものを、と数回見直しをかけているのですが、今回の法改正で、特に子会社リスク管理について親会社が関与することが明確になっていますので、「身の丈」の度合いをどうするか、というところが考えどころ。
冒頭、会社法務A2Zの巻頭記事は「子会社で起こる不祥事」を中心にしたもの。
「傍流事業」「親会社と距離的に離れている」子会社で発生しやすいとされていますが、勤務先もこの要件に該当しますので、あれあれというところ。認めたくはないが、否定もしにくい指摘です。
とはいえ「下から目線」で書くのがこのブログの主旨。
少し時間をかけて続きを書きます。(続く)
会社法務A2Zの4月号の特集記事は「気になる子会社管理の勘どころ」です。
これさえ押さえておけば、親会社の管理の目をかくくぐれる.....というのは面白くもない冗談です。
じっくり条文や解説を読み込むべきなのですが、どうしても実務解説的な記事を拾い読みするばかりでいけませんね。
改正会社法施行までざっと3週間、内部統制規則等の見直しが佳境なのではないかと思います。
完全子会社・大会社以外となっていますので、大会社時代の内部統制の枠組みを残しつつ身の丈にあったものを、と数回見直しをかけているのですが、今回の法改正で、特に子会社リスク管理について親会社が関与することが明確になっていますので、「身の丈」の度合いをどうするか、というところが考えどころ。
冒頭、会社法務A2Zの巻頭記事は「子会社で起こる不祥事」を中心にしたもの。
「傍流事業」「親会社と距離的に離れている」子会社で発生しやすいとされていますが、勤務先もこの要件に該当しますので、あれあれというところ。認めたくはないが、否定もしにくい指摘です。
とはいえ「下から目線」で書くのがこのブログの主旨。
少し時間をかけて続きを書きます。(続く)
2015年04月04日 12:53
4月になりました。
勤務先は2月決算なので既に新年度は始まっているのですが、定期採用の新入社員は当然4月入社。今年もやってまいりました、新人研修の季節です。半ば形式的な感じもなくはないのですが、人事部門がきちんとコンプライアンスやらCSR研修のコマを確保してくれます。
自分が入社した80年代後半は「CSR」「コンプライアンス」なんて言葉は世の中に出回っていませんでしたし、販売部門の教育担当していた00年代初頭はエンロン事件が発覚した頃、つまり「題材」が登場した時期ですね。まったく新入社員研修のカリキュラムひとつとっても、歳月の流れを感じますなあ。
とはいえ入社手続きをようやく終わらせたばかり、会社ってどんなところ?というまっさらな新入社員にCSRだ、コンプラを説くのは、管理職相手に説明するより難しいものですね。
「CSRガイドブック」なるものはあるのですが、新入社員対象に作成したものではありませんし、読み上げたところで、読む方も聴く方も眠たくなるだけです。新入社員研修の講師に課せられたノルマのひとつは、「眠らせない」ということだと思っているので(自分が居眠りしていたことは棚に上げて)、いかに下を向かせないか(下向いたら間違いなく眠ります)という工夫をするかに尽きます。
ということで、久々にパワポ・アニメ効果付(資料は研修終了後配布)でCSRの背景、コンプライアンスって何?というところから、「不祥事は他人事でない」、これは外せない話題として「SNSとの付き合い方」、何かあったら内部通報制度を利用してね、ときっちり2時間眠らせずに話をしたのですが、どのように受け止められたものだか。
自分にしても新入社員研修のうち座学の部分はほとんど記憶に残っていませんので、何か1フレーズでも憶えておいてもらえば幸運と思うのでした。
それにしても10年前は1泊2日コースの研修講師もなんなくこなせたのに、2時間で息があがるようでは。体力が落ちたということか。
勤務先は2月決算なので既に新年度は始まっているのですが、定期採用の新入社員は当然4月入社。今年もやってまいりました、新人研修の季節です。半ば形式的な感じもなくはないのですが、人事部門がきちんとコンプライアンスやらCSR研修のコマを確保してくれます。
自分が入社した80年代後半は「CSR」「コンプライアンス」なんて言葉は世の中に出回っていませんでしたし、販売部門の教育担当していた00年代初頭はエンロン事件が発覚した頃、つまり「題材」が登場した時期ですね。まったく新入社員研修のカリキュラムひとつとっても、歳月の流れを感じますなあ。
とはいえ入社手続きをようやく終わらせたばかり、会社ってどんなところ?というまっさらな新入社員にCSRだ、コンプラを説くのは、管理職相手に説明するより難しいものですね。
「CSRガイドブック」なるものはあるのですが、新入社員対象に作成したものではありませんし、読み上げたところで、読む方も聴く方も眠たくなるだけです。新入社員研修の講師に課せられたノルマのひとつは、「眠らせない」ということだと思っているので(自分が居眠りしていたことは棚に上げて)、いかに下を向かせないか(下向いたら間違いなく眠ります)という工夫をするかに尽きます。
ということで、久々にパワポ・アニメ効果付(資料は研修終了後配布)でCSRの背景、コンプライアンスって何?というところから、「不祥事は他人事でない」、これは外せない話題として「SNSとの付き合い方」、何かあったら内部通報制度を利用してね、ときっちり2時間眠らせずに話をしたのですが、どのように受け止められたものだか。
自分にしても新入社員研修のうち座学の部分はほとんど記憶に残っていませんので、何か1フレーズでも憶えておいてもらえば幸運と思うのでした。
それにしても10年前は1泊2日コースの研修講師もなんなくこなせたのに、2時間で息があがるようでは。体力が落ちたということか。