企業法務マン迷走記2

 大船ならぬ「酔っぱらった船」に乗ったかのような企業法務担当者の日常

2015年05月


お客様と消費者のあいだ

 爽やかな天候(東京地方ですが)の5月最終日、どのような週末をお過ごしでしょうか。

 5月最終週は、業務時間のかなりの割合を「クレーム」対応の協議に費やしました。
不平、苦情の段階を超えた段階ですので、そうそう簡単に解決策が出せるわけではありません。
 この段階まで来ると「度を越した要求」を伴う事例が目立ってきます。「反社な人たち」ではなく、普通に企業や役所に勤めている人が要求を突きつけてきます。職場ではどのような仕事ぶりの方々なのかちょっと覗きたくなるような、そんな態度と要求内容です。(明らかに勤務時間内なのに執拗に営業担当者やアフターサービス担当者に携帯電話をかけてくるような事例がありますので )
 度を越した要求の断り方、執拗な電話やメールの対処という点から協議に呼ばれるのですが、よくよく話をきくとまあ事情は様々。なんというか、片方の当事者だけの理由でこじれることはないということですね。頭痛がしてきますが、とにかく辛抱強く事実関係を紐解く作業から。そんなこんなで時間がかかりました。

 それにしても、です。
 上記のような普通でない事例でないにしろ、不平・苦情を寄せられる相手は(直接契約ではないにしろ)自社製品・サービスを購入されたお客様・ユーザーです。ことと次第によっては「消費者問題」に発展する可能性もなくはありません。

 本ブログでけっこう「消費者関連」をネタにしておきながら、実はお客様を「消費者」という呼ぶのには少し違和感があります。お客様・ユーザーはあくまでお客様・ユーザーだろうと。
お役所が作った各種法令や制度が「消費者」とつけるのは仕方がないとしても、民間企業が良い意味でお客様を「消費者」と呼ぶケースはないのではないかと思います。
 
 「お客様」を「消費者」と呼ぶような事態を招かないようにするにはどうすればよいか、なかなか正解を出せない問いではありますが。
  

拾い読み Business Law Journal 2015年7月号から

 例によって拾い読み。
 特集記事:民法改正はあとにして(おいおい)
 実務解説「消費生活用製品のリコール対応・費用求償におけるポイント」から。
 またリコールネタかといわれそうですが、5月は消費者月間でもあるし。

 内容は、リコール(あるいは自主回収)実施が方針として定まったうえで、法務、広報、IR、品質保証部門、販売部門など各部門の役割が完全に明確になっている場合の法務部門の業務と思いました。

 リコール、自主回収の実施と公表について取締役等がその判断を躊躇することがあります。できることなら穏便にことを進めたいという心情が湧くのです。公表=記者会見=謝罪のニュース映像が頭のなかにこびりついているのかもしれません。IRが「このタイミングでこの開示は」と渋面をつくることもあるかもしれませんし、販売部門から「繁忙期に客にネガティブな話をするのか」とブーイングが起こるかもしれません。こういう場合に法務はどうすればよいのか。社内の説得役・調整役に出張るのかどうかというところ。
 外部弁護士に相談すれば十中八九「公表しないリスク>公表するリスク」との意見をいただきますが、それでもなお抵抗することもあるのでしょう。行政側が消費者重視を打ち出しているのに、対応の拙さが原因で「炎上する」企業があとをたちません。
そのとき法務は何をしていたのか。数年後でもよいのでお話をききたいところです。「法務版しくじり先生」というわけではありませんが。

 部品・組込機メーカーとの契約(リコール発生時)や求償については痛い目にあったことがあります。
部品供給側のほうが完成品メーカーより巨大で強大、という場合があります。辛いです。中堅の完成品メーカーは賢く、タフでなければならないと思いました。

 リコール社告のJISについては、あれは確か2007年の改正消安法施行後、新聞の社会面を広げればリコール社告だらけという時期がありそれを受けて定めたように記憶しているのですが、改めてみても社告サイズが新聞広告の枠サイズと微妙にあっていないので疑問。冒頭の謝罪の文章もないので、このままでは使えないなと当時広報担当者間で話していました。

 とり急ぎ。またこの件はまたエントリ書くと思います。




 

5月も終わるのであれこれ。

 備忘録代わりに。

 2月決算企業なので、今月が定時株主総会。先週終わらせました。
 完全子会社、大会社以外ということと、親会社は他にも多くの2月決算の子会社を抱えていることもあり、開催省略の方法で済ませることで了解を得ておきました。

 もともと一人株主の企業でしたので、開催しようと開催省略にしようとこちらの業務量に大した違いはないのですが、多少なりとも時間の節約にはなるかというところ。
 トピックスらしい決議はないのですが、投資ファンド傘下の頃から続いた組織再編も落ち着いたことから、公告方法を日刊紙から官報に戻したことぐらいでしょうか。
 気がつくとどういうわけか自分が官報入稿のデータ入力を行っていたのですが。 
 あとはちょっと離れた場所にいる非常勤役員の就任承諾書や各種証明書が届くのを待って変更登記申請するだけです。

 6月総会の企業はそろそろ参考書類の発送手続が完了する頃でしょうか。
 株式保有している取引先企業(上場企業)の招集通知参考書類が届いたら、今年はよく読もうと思います。

 そんなわけで5月最終週の業務に向かいます。

  

熊猫に乗ってトコトコと

 少し前、2月のエントリ「こわれもの」をアップしたあとクルマを買い換えたのでした。 

 この時代にクルマを買い所有することに何の意味があるのか、と先進的な方は思うかもしれませんが、東京といえど市部の住宅地というのは片足をクルマ社会に突っ込んでいる地域です。近所にレンタカー屋があるわけではなし「カーシェアリングって何?」という地域ですから、たとえ週末しか乗る機会がなくても近くに高齢の家族がいると買い出しなど何かと用事がありますしね。

 何に乗り換えたかという話ですがいろいろと候補はあったのですが、手持ちが10年落ちのラテン車ですからリセールバリューなぞ望むべくもありません。まして左ハンドル・マニュアルトランスミッションですからね。こういうクルマになにがしかの価値をつけてくれるのはラテン車系ディーラーぐらいなもの。結局ラテン車を選ぶというスパイラルから脱け出すことなく、3台続けてラテン車となったのでした。
 車種はもう年齢的にもかっ飛ばすということはないので小型大衆車を選んだのですが、定期的に田舎の家に行くこともあるので、台数限定で輸入されていた4駆バージョンの在庫があったのでそれにしたのでした。シリーズ名は「熊猫」。わかる方はわかるでしょう。

 総排気量875cc、2気筒という大型バイク並みかまたはそれ以下のスペックのエンジンにマニュアルミッションという組み合わせ(さすがにもう右ハンドルです)と実用一点張りの欧州小型大衆車。頑張ってアイドリングストップ機能(たまに挙動不審)、自動ブレーキ機能などを装備している一方、エアコンはマニュアル操作、後部座席の窓の開閉は手回しハンドル式(笑)
「機械でやるところは頑張るからさ、手でできることは手でやってよ」ということなのでしょう。

 他にもちょっと不都合な点がないわけではありませんが、あばたもえくぼというか。あばたをカバーするえくぼがあるというか、えくぼの見せ方が上手いというか。ラテン車は「欠点があっても生きようがあるさ」と教えてくれます。(違うか)

 なにはともあれ、ブルブル、バタバタとどこか懐かしいエンジン音を立てながら、せわしくギアチェンジしながら、トコトコと走っています。
 


 

  

そろそろ気になる?「日本版クラスアクション」(加筆)

 コーポレート・ガバナンスコードにも改正会社法にもあまり縁のない日々を過ごしています。
上場企業は大変だなあと思うと同時に、上場企業とそうでない企業に法務担当者の業務の範囲・質が拡大していくなあとも思うこの頃です。

 すでに成立し施行はいつなのかというのが「消費者集団訴訟特例法」、いわゆる日本版クラスアクションなのですが、2013年12月成立の日から3年以内とあるのでどんなに遅くとも来年中の施行。
そろそろ気になる?法律であります。

 クラスアクション、といっているが対象が消費者契約、訴えを起こすのも適格消費者団体に限られる、
製造物責任法は本法の対象外ということで、BtoB企業はあまり心配することはないのでは?という見方もないわけではありませんん。しかし取引はBtoBでも商品を実際に使用するのは消費者という場合、そうそう楽観的ではいられないだろうと思っていたところで、「消費者集団訴訟特例法の概要と企業の実務対応」(商事法務・西村あさひ)が出版されました。

 読み進めているところなので追記します。



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