2015年09月

2015年09月12日 23:53

 「これって法的にどうですか」オフィスのデスクにいるとこういう問い合わせが本当にあります。自分の部署名がCSRなんたらなので「CSR的にどうですか」という、そもそもなんだその日本語は!という問い合わせもあります。「〜法」とつけばすぐに法務部門にノールックスルーパスを出す事業担当者も珍しくはありません。おうおう、じゃあ俺がダメといえばその案件諦めるのかい?といいたくもなるし、いうときもあります。

 で、「事業担当者のための逆引きビジネス法務ハンドブック」です。
すでに企業法務マンサバイバルの中の人が的確な書評を書かかれていますので、出涸らし的なエントリーになりますが、まあ気にしないでいきます。

 正直にいうと新聞の広告欄で書名をみた瞬間に買ってみようと思った本です。「逆引き」いいですよね。8年前に法務に異動したときにこの本があればと心の底から思いました。前任者からの引き継ぎは「製本テープを使った袋とじ」と「法務局での印鑑証明書・登記簿謄本の取り方」のみという衝撃的なスタートを切っていますので。つい先週まで席を並べていた事業担当者や営業担当者、それまでなにかと目をつけられていた経理担当者までがころっと態度を変えて「これは法的にはどうですか?」などと問い合わせてきます。んなもの、こっちが知りたいわい!と何度心の中で叫んだことでしょうか。
 書名に「事業担当者のための」と付いていますが、(ケースが多いかわかりませんが)たいした引き継ぎもなく突然「法務もみてね」といわれた法務担当者が当面迎えるピンチを脱するお助けガイドブックにもなると思います。本書の目的からはちょっと外れますが。


 


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2015年09月08日 06:53

 不定期ネタです。番外編としてよいのかな。

 突然の役員変更、ということがあります。
 100%子会社の役員人事というのは、子会社側の意向だけではままならないことはいうまでもないのですが、それでもだいたい定時株主総会の時期にあわせて行うものだと思います。例外、はあるかもしれませんが滅多にないものだと普通は思いますよね。
それが2年連続してあると、会社をとりまく全方位から「?」という反応が起こるのは当然のことで。
 
 親会社の決定はもう覆しようがないですから、限られた日程で諸々準備しなければなりません。(それがたとえ2週間程度だったとしても)
 変更登記にかかる事務日程と必要書類の段取り、外部公表日程とリリース原稿や多少のQ&A。ひとつひとつはそれほど作成時間がかかるものではありませんが、最小人数体制だと一気にくるので、日常業務とバランスを取りながらいかに時間をへつりだすか、というところ。今回は2年連続なので社外説明をどうまとめるかというところが少し時間がかかりました。

 これまで色々な目に遭っているためなのでしょうか、このような事態となっても驚きがなく、淡々と事務日程表や書類、原稿を短時間で作成してしまう自分はどこか感性が鈍くなっているのか、壊れているのではないかとふと思うのでした。

 さて登記が終わるまでが役員変更です。今日も淡々と仕事をします。
 
 

 

 

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2015年09月02日 06:47

  

  BLJ10月号続きです 。(少しですが)

 メイン特集「最新事例 コンプライアンス違反の相場観」
 なんのかんのいって、企業でのコンプライアンス違反抑止力といえば「これをふんだらいくらかかる」という金銭的ダメージをイメージしてもらうのが効果的と思うことがしばしば。今、もしこの規模の課徴金命令をくらったらどのような経営状況に陥るか、課徴金だけでなく一般紙での謹告費用も発生したらどうなるか、など。なににしろ「相場観」というのは掴んでおくことが必要と思った次第。よく記事にできたなあと思いますが、助かりますね。

 先月から連載されている「税務コンプライアンスのススメ」
今回は「期ズレ」に関する記事。元営業部門担当者としてはド直球の内容です。(いや、やってませんが)
実際のところ、売上計上の月ズレ、期ズレについては経理や監査部門が常に注意はしているのですが、営業の現場というのは「ノルマ」が頭の中のトップに位置していますから、ぽろぽろと起こります。しかし、たとえ1件20万円規模の計上ズレとしても、営業担当者300人が一斉にしでかせば相当の金額になるわけで。担当者には社内の売上計上ルール違反というレベルで徹底するのですが、営業幹部社員以上には「税務リスク」をもう少し意識させる必要があると思いました。
また、それはコンプライアンス部門担当者も一定の会計・税務の知識が求められるということでもありますね。

 それでは。


 

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