企業法務マン迷走記2

 大船ならぬ「酔っぱらった船」に乗ったかのような企業法務担当者の日常

2016年02月


拾い読み Business Law Journal 2016年4月号(2)

 追記にしようと思いましたが、日が空いてしまったので(2)です。
 
 連載記事から。
 まず「独禁法の道標2」。今回は「自主規制と独禁法」ということで事業者団体の活動が取り上げられています。事業者団体の業務に少し関わっていますので(なんだかんだいって法務歴より長い)、興味深く読みました。
 事業者団体活動は常にセンシティブな面を抱えています。製品の品質基準、消費者対応、製品事故対応等、今回の記事のようにことの進めようによっては独禁法抵触のリスクがあります。最近は自分が参加している分科会でも独禁法リスクは何かと意識するようになっていますが、取り組む課題によっては所属企業の足並みを揃えなければならない場面がないわけでなく、難しいというか悩ましい問題ですね。
事業者団体で「ガイドライン」を制定する場合、それを「自主規制」と扱うのか「努力目標(参考値)」とするのかでも解釈が分かれるのでしょうかね。

 続いて「契約書審査 差がつくポイント2」
 契約審査について、大通りだけでなく小道、路地にも目配りされているなと思う連載です。
今回は「顧客紹介契約」です。このようなケースというのは案外あるものなのでしょうね。 
 自分のいる業界では大手の販売先は取引先を対象とした「顧客紹介制度」を整備していて、「顧客紹介契約書」のレビューが廻ってくることがあります。レビューといっても、きっちり製本された契約書が廻されてきて、いまさらこちらが何をいえるのか?といったケースがほとんどなのですが。もっとも大手さんの場合はこちらが勉強させて頂くような契約書なので心配はいらないのですが。
ただ会社ではなく紹介者個人に成功報酬が支払わる制度の場合は、個人情報の取り扱いなどの規定は念のため確認はしますね。

 第2特集の「職務発明制度の見直しにどう対応するか」
あ、知財部門にお任せしっぱなしだった。。。

 ということで。(内容薄いなあ)








 

拾い読み Business Law Journal 2016年4月号(1)

 例によって拾い読みです。とりあえず目を通した記事から。

 BLJ、今月号から表紙デザインが変わりましたね。 

 第1特集「業務委託契約交渉の落とし所」
 ポツポツと読みながら、なんか違うなあと思っていたのですが、拾い読みどころか斜め読みで記事タイトルを「落とし穴」と自分が勝手に思い込んでいたのでした。全然違いますわな。
 業務委託契約というのは結構レビュー件数が多いですね。実際使い勝手の良い契約書なもので、これさえあれば金銭の支払い、請求ができるものですから、契約書の文言がどうこうというより、どういう筋の仕事なのかというのを確認するのが先ですね。特に親子・グループ会社間で取り交わす業務委託契約は、身内ということもあってか業務の当事者間で詰めが甘い場合がありますので、多少煩がれながらも確認せざるをえません。まあ、いろいろな事情があっての契約ということもありますので、渋々了解ということもあるようなないような。
 なので、特集記事としては契約リスクだけでなく「業務委託契約」そのもののリスクについても触れてもらえばよかったかなと思うのでした。

 新連載の「CASE STUDY 内部通報」
 悩ましい仕事の一つに内部通報対応がありますので、この連載はじっくり読んでいこうと思います。
 

 追記か(2)を書きます。


 

いつまでも埋まらない 「実践PL法(第2版)」

 最近読み始めた書籍、「実践PL法(第2版)」(有斐閣)について。

 初版が1995年、PL法施行直後。20年ぶりの改版とのこと。
 対象がPL訴訟の際に被害者側に立つ弁護士等なので、製造事業者の法務担当者が読むと正直居心地が悪いところがありますが、いつなん時訴訟の当事者になるかわかりませんので被害者側の視点を知るという点においてもこの書籍の存在価値は高いと思います。黄色いカバーは書店の棚でのひときわ目立っていました。
 3部構成。第1部は製造物責任法の注釈、第2部がPL被害救済の手引き、そして第3部が資料として製造物責任判例・和解一覧表等の資料となっています。

 残念ながら製品事故は後を絶ちませんし、企業の対応も一様ではなく、実際に同じ事業者の目から見ても「それはないだろ?」という事例があるので、なんともコメントしにくいところはあります。
 施行後20年、製造事業者側にもさまざまな情報が蓄積されています。
行政側、事業者側、被害者側とそれぞれの立場からの(事業者側はあまりないか)発信はあるもののなかなか噛み合っているとは思えません。そろそろ主張の仕合ではなく溝を埋めようということにならないのか、と思いつつページを繰っています。

 もう少し整理して加筆します。



とあるリコールに関するもやもや

 前回エントリー冒頭で首をひねっていた件について。
備忘録として。あくまで、個人の意見ですが。 

 某企業の製品リコールについて消費者庁と当事者企業が公表しました。
通例?通り同日公表というものです。
 内容はもともと製品起因が疑われる事故として既に公表していた事案について、事故防止を図るために無償点検・修理を行うというもの。公表時点で原因については調査中の段階ながら、リコールに踏み切ったということのようです。消費者庁のリリースによると「調査中」としつつも、「製品の設置環境による振動等の疲労破壊、経年劣化、酸化・薬剤による劣化の影響と判断した」という文言があります。
一方、当事者企業のホームページ上のリリースをみると、あまり詳細には触れずに対象製品の無償点検・修理を行うことのみとなっています。「調査中」ということで不明確な情報は公表しないということなのでしょう。
 もやもやはふたつ。
ひとつは消費者庁のリリース内容との「情報の差」、本事案に対する「温度差」があるのではないか気になったこと。
もうひとつの点は、設計上・製造上・表示上の欠陥ではなく、「使用環境による疲労破壊」「経年劣化」が原因と判断され、製品リコールに至っていること。(現段階では)
長期間使用する製品について「経年劣化」は避けられないものと考えますが、これを製品事故の原因と判断したと消費者庁のリリースは読めますので、消費生活用製品を扱っている事業者にとっては気になる事案です。

 考えすぎかな。



 

ビフォアー / アフター (立ち話レベルで)

 とある企業の製品リコール公表。消費者庁のリリース内容と当該企業のウェブサイトの内容を見比べながら少し首を傾げつつ。

 メーカーの場合、製品事故・製品安全・消費者安全に関しては、顧客対応部問(アフターサービスやコールセンターなど)や品質保証部というように担当部門がきちんと設置されミッション、機能を明確にしています。 また事業者団体においても製品安全(PL)や消費者対応といった分科会を置いています。
PL法や改正消安法施行(関連制度も含む)以降、メーカー個社においても事業者団体においてもこれらの部門の充実が求められてきたことは確かです。
ただいずれにしても「アフター」:製品出荷・販売後の事象を対象とした取り組みであります。

 先日出席した分科会でも「消費者契約法」について件の報告書の概要について少し触れられたのですが、こちらの知りたい箇所が「引き続き検討」となっているのでその場が「どうしたものだか」という空気に包まれただけでした。消費者対応について潮目が変わるかもしれない、これまで販売後の事象についてメーカーや事業者団体は体制を整えてきましたが、販売前についても何かしらの対応は必要になるのではないかと、まあそんな立ち話レベル。
 ただ広告を含む販売活動について事業者団体が「調整」「指導」することはまた別の法規制の網にかかりそうですし、「ビフォアー」の部分はなかなか難しいそうですね。



 
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