更新ペースがあれなので、タイムリーなエントリにならなくて。

 ハンバーガーチェーン日本法人の異物混入事件に関する経営トップによる会見が、決算発表のタイミングまでずれ込んだことについて、いくつかWeb記事を目にしたので。

 ここ数年、企業不祥事や事故、大規模災害などいろいろなことがありましたから、危機管理体制を敷き、事が起きたときの対策本部設置から事実確認、緊急措置構築、対外公表などなど一連の業務フロー、マニュアルを整備した企業が多いと思います。定期的にトレーニングを実施している企業もあるでしょう。かのハンバーガーチェーンも、消費者相手の企業、まして食に関する企業ですから、相応のものは整備されていると思うのですが、ご存知のような道のりを辿っています。なぜでしょうね。
 いろいろいわれているように、とにかく事故発生直後に経営トップがとりあえず謝罪会見を行っていれば済んだでしょうか。経営陣がフラッシュを浴びながら揃って頭を下げていればよかったのでしょうか。そんなわけないですよね。

 事故発生の場合の記者会見の難しさは、迅速と拙速が背中合わせであることではないでしょうか。
緊急記者会見を行い、謝罪、事故の概要、出荷販売停止など緊急措置を伝えるだけで済めばよいのですが、会見の場では当然当然事故原因や被害者の状況や救済措置、対策や経営責任などなど辛辣な口調での質問が飛び交うものです。想定問答の準備なしに会見などできませんが、ここに時間をかけ過ぎると会見のタイミングが遅れ、不十分であれば最悪会見が炎上します。改めて記者会見の場を持つことにしたとしても、今度はそこまでの期間が問題になります。2時間後なのか、明朝なのか、3日後なのか、事故の性格によってメディアが「待てる時間」が異なるでしょうしね。

 原材料の調達先、生産拠点、卸先、販売先の組み合わせが複雑になっていますので、事故原因の究明も最終販売先の把握も簡単ではないと思います。五月雨式に会見を開き、開くたびに前回公表内容の訂正という事態は絶対に避けなければなりませんから、「迅速な会見」のハードルは高くなる一方だと思います。決して怠慢、手をこまねいているわけでもないのに後手に回ってしまうリスクはどの企業にもあると思うのです。