相も変わらず拾い読みです。
BLJ4月号は読まなければ!と思う記事が多いと思いますが、しかし特集トップの「新しいタイプの商標」は業務上関与度が低いので(関心はありますが)後回し、実務解説の「改正会社法施行規則に関する留意点」は、ちょっと別エントリにしよう、ということで連載中の「シチュエーション別フランチャイズ契約のトラブル防止・対応策」について。今月は「契約終了後に起こり得る紛争についてどのように対応すべきか」でした。

 自分が生息している業界にも「フランチャイズ・システム」を構築している企業が複数あり、販売先にもなっているのですが、小売流通業・飲食業とはだいぶ様相が違うと感じます。
 AというFCが内部分裂し(創業者の仲間割れ)、片割れが加盟店を引き連れUという別のFCを立ち上げ、またUからいくつかの加盟店が飛び出てHというFCを立ち上げる、ということもありましたし、複数FCの看板を掲げている有力加盟店などという存在もあります。営業部門にいた頃は仁義なき業界だなあと思うだけでしたが、いったいどのような契約でもってFCが構成されているのだろうと他社のことでありながら考えるのでした。記事中、図表3(P92)にFC契約終了後の競業避止義務の有効性が問題となった主要な裁判例が掲載されているのですが、見事に当業界の例はありませんでした。商売ベースで熾烈な争いをするだけで法的な争いにはなっていないのかもしれません。
 契約終了時に加盟店に「競業避止義務」を負わせると廃業以外の道しかないということもありますし、FCといっても実質はVC(ボランタリーチェーン)や「同業者勉強会の発展系」といった緩やかなもので、加盟店独自の営業努力の割合が大きい、「先進的」で「独創性」が高い技術やノウハウといったものがシステムの中心にない、といったシステムだと契約終了以降の不作為義務の範囲は限られたものになるでしょうからね。

 営業担当者から新しいFCシステムの企業との契約の相談を受けることもあるのですが、よくよくシステムの実態を確認させるようにします。商売ベースで考えると「緩やかなシステム」のところよりも加盟店管理の厳しいシステムのところのほうが業績を伸ばしているということはありますので。


 「独禁法の道標 第15回 流通・取引慣行ガイドラインとEUの選択的流通の考え方」についてもコメントしようと思いましたが、底の浅いものになりそうなのでまたいつか。個人的には読み応えがありました。