2015年09月27日 13:34

拾い読み Business Law Journal 2015年11月号

 いつもどおり拾い読み、です。
 今月号の特集は、ほぼ国内事業のみという企業に勤務している身にとっては、「一応何が起こっているのか」という情報収集にとどまりコメントができません。グローバル展開している同業者の法務担当者は、自分とは別次元の苦労をされているのだろうなと思うばかりです。

 ということでコメントできる記事のみ。
 実務解説「係争・規制当局対応における経済分析活用のヒント」
 コンサルティング・ファームのささやかなアピールという色を感じつつ、同誌前月号の「コンプライアンス違反の相場観」の アンサー記事というように読みました(違うかな)。係争の相手方あるいは規制当局の「理屈」にどのように対応するか、渉外担当者の勝負どころです。「経済分野の仮想事例」のうち2「営業秘密の漏洩に係る損害算定」3「競争を行っている範囲の画定」については、発生する可能性はゼロではありませんので関心をもって読みました。後者については、ちょうど某弁護士からカルテルに関するレジュメをいただいたばかりでしたので、それと併せ読みました。
 ひとたび何か起これば事業部門や営業部門が、部門なりの「主観」で主張を行うでしょうし、その裏づけを法務が作れ!という流れになるのでしょうけれど、相手の「理屈」つまり思考にはまる主張をしなければ「遠吠え」レベルに過ぎず、特に規制当局が相手であれば心象を悪くさせるだけです。客観的な根拠をどのように揃えるか。エコノミストの分析もひとつの根拠ですよ、ということですね。

 連載「契約書審査 差がつくポイント2 第3回最低購入数量・契約期間」
 よく綱引きとなる条項ですね。まさに「契約審査あるある」です。出澤総合法律事務所のパートナーおふたりによるこの連載は「あるある」ポイントをよく突いてきます。
「自社に甘く、相手に厳しく」を基本に条項を詰めるのですが、営業担当者が相手方当事者の立場に同化してしまっている場合がありますから、「手切れ」に至る場合も考え、とくとくと話をすることですね。
 話はそれますが、同事務所がブログを開始されたようです。

 続いて「税務コンプライアンスのススメ」
記事を読みながら、昭和世代の宴会ソングである「領収書」が脳内でリフレインしました。
サラリーマン、特に営業マンにとっては領収書は「兌換紙幣」のようなものでしたから。多くは語れませんが、いろいろあるわけです。が、税務リスクが大きいということです。
このような話というのは意外と経理や財務部門から発信されることはないのではないでしょうか。経理の出納担当者もガミガミと経費云々の細かな文句をいうのではなく、税務面からの注意ということで説明すればいいのに、と思ったのは自分だけでしょうか。法務が領収書について何か注意するというのもねえ。

 ということで、いつにも増して軽いエントリーになってしまいました。






 



 

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