2016年10月07日 07:33

拾い読み ビジネス法務 2016年11月号

 発売日からいうと拾い読みという時期でもないのですが。

 巻頭「地平線」、今回は日立製作所の川村前会長。経済誌で散々「巨艦」と揶揄されていた同社の業績復活の陣頭指揮に当たった方の言葉だけに重いものがありますね。
 グローバルで戦える企業についてオリンピック選手と国体選手にたとえて話されていますが、これは非常にわかりやすい。
 自分の所属している業界でもトップ3はグローバルでも戦っている企業、中位以下の企業は国内市場でうごめいて(呻いて?)いる企業。経営陣が求められ、担っているものも違いますし、そもそも経営陣になるまでの過程も違うでしょう。
 経営トップの資質は、企業の盛衰がそれで決まるという位大切なことだ。
 よって、経営トップの選任・解任が取締役会の最も根源的な仕事だと云えるようだ。
の一節はご自身の体験からの実感からくるものと思いました。


 特集1「改正個人情報保護法への最新対応」
 勤務先はBtoB企業ですが、生活用品でもあるためもともと消費者個人の情報を取り扱う場面がありましたし、親会社がBtoC企業のためますます「個人情報」を取り扱う場面が増えていくことが必定。ということで、改正法を理解することとこれを現場に確実に落とし込むのが仕事だよなあと思いながらページをめくっています。「トレーサビリティ制度」が重要だろうと読んでいるのですが。

 実務解説「株主リスト添付の実務」
 改正商業登記規則といえば司法書士鈴木龍介さんと勝手に思っているのですが、本誌に解説記事が登場しました。
 一人株主といえど株主リストを添付しなければなりませんが、完全子会社で何かと用いられる「書面決議」についてもさらりと触れられているところがいいですね。臨時株主総会の多い某勤務先なので、いつ改正規則に則った仕事が降ってくるのだろうかと動悸がしております。

 連載「業種別M&Aにおえる法務デューデリジェンスの手引き」
 製造業に対するM&Aの第2回目ですね。コンパクトにまとめられています。(しかしこれをいかに聞き出すかですが)
「環境」については法務とは別に「環境デューデリジェンス」を実施したほうがよいと思いますね。(逆に立場にいたのでわかります)M&Aのスキームにもよりますが、借入の担保に対象会社の不動産に抵当権を設定する場合、金融機関は本当に土壌汚染、地下水汚染には厳しい目を注ぎます。またアスベストについてはそのものを製造していないくても、古い工場の建屋そのものにアスベストが使用されていることがありますので除却債務の額が…(あ、これは会計のほうか)
あと敷地の大きい工場だと自社所有の土地と地主から借り上げた土地とが虫食いになっている場合もなくはありません。また購入したものの合筆していないままということがあります。このあたりも案外クロージングまでの間に話題になることがあります。(遠い目)

 取り急ぎこんなところでしょうか。いつものことながらもっとちゃんと読まねば。


 
 

    このエントリーをはてなブックマークに追加

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
プロフィール

msut

QRコード
QRコード
アクセスカウンター

    • ライブドアブログ