収まるところに収まったのかどうか定かではない年末。
忘れないうちに書き留めておく、拾い読みです。

 ビジ法2019年2月号。特集2「レピュテーションリスクの正体」。自分としてはこちらの方がメイン特集記事でした。
 4年前に拙いエントリーを書き散らかしたのですが、今年は大企業が築いてきた評価・評判を自ら毀損する不祥事が相次ぎました。BtoBビジネスの企業では消費者の評価を対象とする「ブランド」にそれほど留意する必要がないことが影響するのかとも思ったのですが、大企業(例えばかつての親会社グループ)の法務・リスク管理部門は、10年以上前ですら何かあるとすぐに「レピューテーションリスクは?」と神経質になっていましたのでそんなはずはないのですよね。どこで何がずれたのでしょうか。

 記事は第三者委員会等でお馴染みの①國廣弁護士・竹内弁護士の対談②SOMPOリスクマネジメントのコンサルティング部五木田氏の論稿③メルカリインハウスの岡本弁護士のインタビューからなる構成。
個人的には②。レピュテーションの定義、風評やブランドとの違い、レピュテーションリスクの捉え方、レピューテーションの評価について、「法務担当者」が頭に入れておいたほうがよい情報をコンパクトにまとめていただいていると思いました。(内部統制や内部監査、会計からのレピュテーションリスクに対するアプローチを詳しくという向きは引用・注記で取り上げられている櫻井通晴氏の書籍などに当たれば良いと思います。)
 
 レピュテーションははたして管理できるのか。できるとしてもそれは法務部門の業務なのかという点。
 昨今の企業を巡る報道や何かと燃えやすいSNS界隈を考えれば、管理できるかできないかではなく、管理せざるを得ないというのが正直なところ。ただ評価方法含めて様々なアプローチは試してみる必要があるかと。リスクの数値化・可視化には異論はないけれども会計からのアプローチだけでよいのか。法務はリーガルリスクからのアプローチだけでよいのか。IR・株式担当者はどうするなどなど。
各方面からアプローチするとして、では実務上誰が統括的にみるのか。考えが行きつ戻りつします。

 リーガルテックの興隆は法務担当者を定型的・緊急度は高いが重要性は低い、といった業務から法務担当者を解放するのはそう遠い日ではないと思います。そして次に来るのは「で、法務は何をするの?」という問題です。
 レピュテーション管理に法務が携わる可能性があるのか、携わるべきなのか。リーガルテックが騒がれた年の終わりによいタイミングで石を投げてきたなと思います。