寒い日が続きますが、日の入りの時刻が遅くなってきていますね。 

 積ん読解消、というよりも確認のため読む「逐条解説・製造物責任法」(商事法務)。
民法改正に伴って製造物責任法も改正になりますので逐条解説が出るのは当然として多少章の見出しに手が入ったぐらいで消費者庁ホームページの内容とほぼ同じ、関係資料も平成6年の同法成立までのもの…一冊にまとまっているのは助かるのですが(以下省略)。

 改正製造物責任法のうち、製造事業者に地味にインパクトがあるのは第5条まわりです。現行法では「期間の制限」とあるところ、改正法では「消滅時効」と明確に規定されました。
 現行法では「必ずしも全てが消滅時効とは解されていない」としていたのが、改正民法第724条の2に合わせた形。改正法第5条まわりの規定については、第2項で短期の消滅時効について生命・身体の侵害による損害賠償請求権について主観的起算点からの時効期間「5年間」を設けられました。また短期「3年」長期「10年」と期間の年数は現行法と変わらないのですが、「消滅時効」とされた以上時効の更新・完成猶予の規定が適用されることになります。
 これまで製造事業者は製品事故発生後製造物責任法に基づく損害賠償の請求を受けたとしても「製品発売後10年以上経過」を一つの目処にしていたところがあったのですが、改正法施行後はそうはいかないということですね。製品事故の被害者救済の可能性を拡げたという点は製造物責任法本来の趣旨に叶うものですが、製造事業者の品証部門、法務部門は製品事故や対応状況を整理し改正法施行日時点で現行法に基づき時効完成した事案、時効が完成しない事案を確認する必要がありますね。
 またほとんどの製造事業者は製造物責任保険に加入していると思いますが、保険契約の内容も改正法を反映させたものに改定されると思います。
 民法改正に伴い取引契約を巻きなおしという時期ですが、製造物責任条項も抜かりなくという確認でした。
 
  それにしても中途半端な企業規模でBtoCの製品を製造・販売するのが厳しい時代になるというのが正直な感想。