法務ネタに戻ります。拾い読み、ビジ法2019年4月号です。

 メイン特集は「契約書審査 効率化の要点」ですね。
 某所で開催された#2clegal + #legalAC の会合でもテーマのひとつになっていました。

 請負契約の業界かつ請負人側なので、相手方の一方的な書式で取引契約締結を要請されるケースが多いので契約書審査といってもかなり限られた範囲で「抵抗できるかどうか」ぐらい。それなりの規模の相手方だと業界団体作成の約款が下敷きになっているので、一時期に比べれば「契約者平等の精神」の輪郭をなぞるくらいにはなってきたのかと思う今日この頃です。
 営業担当者からよく「法的に問題はありませんか」と訊かれます。問題のあるなしでいえば「問題ない。」ことの方が多いのですが、自分たちが契約書上の規定を全部守れるか、あるいは過剰なリスクを抱えることにならないか、といったところを読み取れているのかというところが本当に心配。審査を依頼されたときは、ドラフトに手をつけるより前に「ここのところちゃんと読んだか?」「打ち合わせ通りの内容か」「現場で守れるのか」「(社内の)経理に確認したか、品証部門とは話が付いているか」などなど質問を投げかけることが先になります。こちらが理解するためということもありますが、仕事欲しさに前のめりになっている担当者を落ち着かせ、交渉できる余地に気づいてもらおうという感じでしょうか。法務がごちゃごちゃいっているから交渉してくるのではなく、取引の当事者として少しでもリスクを減らしてこれるようになれよ!と担当者が理解できるようなコメントをひねり出す業務でもあります。
 さてこんな業務をどのように効率化していくか
 
 審査業務の効率化が常に話題になって久しいし、AIツールを使ったサービスの発展普及が「効率化」の解決策の有効な方法のひとつになることに異論はないけれども、それで全ての取引上のトラブルが回避できるというわけではないでしょう。また学習型のAIツールであれば、同じAIツールを導入したはずなのにユーザーのインプット次第でツールの成長度合いが異なるといったことがあるかもしれません。
 本特集は冒頭日立製作所の飯田氏、東京ガスの藤井氏両氏によるオーソドックスな契約書審査業務の心得の2連発となっていますが、AIツールの時代を迎えたとしても、いや、だからこそ企業法務担当者が身につける必要があるスキルについて改めて言及されたものと思います。
 AIツールが契約書審査を効率的に行いそして確実に有利なドラフトを作成できるようになるには、インプットの質を高く保つのが前提でしょうし、そのインプットは当面企業法務担当者が行うのでしょうからね。