いきなりの夏日で戸惑います。キッチンの片隅にはまだ小型ガスストーブが置かれたままというのに。

 ビジ法7月号拾い読みです。
 メイン特集は「下請法実務の総点検」。
年によって時期ずれはありますが、6月から7月になると中小企業庁から下請法の書面調査に封筒が届きます。1年が過ぎるのが早いと感じる出来事のひとつですが、絶好のタイミングの記事ですね。
 月初の社内会議で取締役、執行役員対象に消費税増税転嫁特別措置法について「買い叩くな、買い叩かれるな」「下請法に優先して適用される」と注意事項を説明したばかりです。
 下請法については工場製造部門は過去に当局にかなりご指導をいただいたことがあるので、かなり注意はしていますがどこまでやれば完璧ということはない課題です。「うっかりしてました」「原価低減目標達成のために」などといった話が常に付きまといますからね。
 
 特集は7つの記事から構成されていますが、個人的には「下請法のボーダーラインと実務対応」(池田毅、川﨑由理弁護士)、「社内監査の方法と実施のための体制整備」(村田恭介弁護士)がツボでした。
 前者の記事ではⅢの2「金型保管の費用負担」「買い叩き」が気になるポイントです。後半で言及されている「生産数量が徐々に減少する」「補修部品生産」のケースでしょうか。補修部品生産については民法改正に伴い製造物責任法の時効が消滅時効になるので、保管してもらっている金型でしか作れない部品がある場合、どうするか悩ましい問題になるかもしれません。
買い叩きについて自動車産業の事案に触れていますが、自分のいる業界でも自動車産業を親会社にもつ企業があり、その企業では半期か四半期ごとに価格協議がありました。下請側から「原価低減提案」をださせてという手法でした。そういう企業でしたので、勤務先が減資を行う際に真っ先に資本金3億円を下回ったら困るといってきた話が記憶に残っています。
 後者の記事。社内監査とタイトルにあったので読みました。社内研修が実質的に監査の役割を果たしているのではないか、監査担当部署は法務部門が適切との意見については半信半疑な気分です。
 年1回の当局の書面調査時以外に自主的に監査を実施する機会は少ないのは確かです。内部監査部門を管掌する立場になりましたので研修の有効性は認めるにしても、第3条書面や第5条書面、価格協議議事録の作成保管状況、発注システムに登録されている単価が正しいか、といった監査と両輪で回す必要があると考えます。研修にしろ監査にしろ担当者のスキルが十分かというのが前提にはなりますし、そこがまた悩みどころでもありますが。
 村田弁護士の記事でのもう一つのポイントは購買部門以外での下請法違反。購買部門にばかり注意が言っていましたが総務部門や設計部門、販促部門の担当者に下請法の知識が乏しいがため、すんでのところで、というケースがありました。追加の課題です。

 企業法務の方々が注目しているであろう「企業法務のグランドデザイン」についてはこのエントリではスルーします。脊髄反射的にコメントできる連載ではないので。

 ではでは。缶ギネス1本空けながらのエントリでした。