柄にもなく体調を崩した8月下旬。
 この夏、企業法務関係者のSNSやブログ界隈を賑わした「企業法務論」。部門としての機能、職務範囲に関する意見、攻め・守り論、そして21日発売のビジネス法務2019年10月号の「一人法務の心得」などなど。こうした盛り上がり(?)に対して、生え抜き法務ではない身からするとなんとなく座りの悪さというか身の置きどころがなさそうなので反応しなかったのですが、モヤモヤをためておくのも性に合わないので書き留めることにしました。

 企業の一部門としての「法務」論の盛り上がりについて感じたのは、まず「既視感」。

 部門の「あるべき」論、職務範囲、人材育成・強化論というものは、特別なテーマではなく、その最たるものは「販売・セールス」部門を対象としたものでしょう。書店の規模にかかわらずビジネスコーナーの一角を常に占めているのは、販売・セールス関連書籍ですからね。「最強のセールス」「セールスチームの作り方」「これから生き残るセールス」などなど(タイトルは適当、でもこんな感じが多いですよね)。
 ここ数年、企業法務の「技法」や「あるある」といった法律知識ではなく法務という仕事の仕方にフォーカスした書籍も増えてきましたし、法律誌にも定期的にこうした記事が掲載されるようになりました。
法務という仕事のノウハウがオープンにできるようになったということでしょう。

 「営業の成績は顧客との商談時間次第」と営業担当者の商談時間を増やすことを目的に、販売部門がシステムやツールを導入したのが90年代末期から00年代初頭にかけてのことです。現在のリーガルテック系とは当然比較するものではありませんが、本来業務のためにその他の業務は省力化するという点では共通していますよね?

 法務という業務に対して様々な意見や議論が交わされるようになったのは、「法務」が企業の一部門として根付き認知されてきたということだと思います。おおいに議論を交わせば良いと思います。
長年あれこれいわれているセールス・販売部門ですら「これが最強」というものは未だにないのですから。

 自分は販売部門出身なので、例え話が販売部門に偏ってしまいます。一緒くたにするなよという向きもあるかもしれませんが、もう少し書き加えますね。今回はこれにて。