2020年05月28日 07:00

ガイドラインが上げるハードル

 
 結局在宅勤務を1日も経験しないまま解除された首都圏の緊急事態宣言。
人気のない早朝の電車での通勤には奇妙な心地良さがあったのだが、通勤客も戻りつつあるのでそれも終わり。だが手探りで「日常」を取り戻そうとしている印象である。 

 各業種、業界団体による「新型コロナ感染対策ガイドライン」が出揃った。
役目上、自社が所属する業種、関連する業種のガイドラインを一通りチェックする。予想はしていたが概ね横並びであるし、緊急事態宣言前後から取り組んでいた対策の継続を「念押し」する印象である。
感染状況が終息したわけではないし、予防ワクチンも開発途中、治療薬も確たるものはないのだから、今年1月以前の「社会のカタチ」に戻すことはできない。
もう身の回りにウイルスがあることを当然のこととして、感染しない、感染しても拡大させないようにするよりないのである。
 
 ガイドラインに厳しい拘束力はない。しかし、年明けからの半年弱、サプライチェーンの断絶、従業員の感染による事業所の操業停止、営業活動の制限など企業の対応は苦しい選択を迫られるものばかりであったはず。得意先も調達先も似たような状況だったので「不可抗力免責」を主張して交渉という場面にはでくわしてはいない(あくまで自分の業務では、だが)
 しかしガイドラインが揃ったからには、いずれ到来するとされている第2波、第3波が来たときに、今回と同じような「調達トラブル」「従業員の感染」などのリスク発生に関して「不可抗力免責」を主張しようとしても受け容れられるかといえばかなりの確率で難しくなると思う。

 ガイドラインにまとめられている項目は、この半年弱の間走りながら企業が取り組んできたことが大半である。「もう普通にやっていますよ」という企業も多いかもしれない。
ただ普通のことを普通にやり続けることの難しさは法務やコンプラ関係の業務に携わっている人はわかると思うが、解禁で取り組みの「中弛み」が生じやすい今、ガイドラインの存在とその意味合いを社内に周知していかなければならないだろう。



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