企業法務マン迷走記2

 大船ならぬ「酔っぱらった船」に乗ったかのような企業法務担当者の日常

製品安全・消費者関連


意見を届けることからか 消費者契約法改正

 17日、雨がバシャバシャ降る中、『消費者契約法専門調査委員会「中間とりまとめ」及び特定商取引法専門調査委員会「中間整理」に関する説明』を聴いてまいりました。

 たぶんそうだろうなあ、と思っていたとおり事務局からの概要説明にとどまり、質疑応答の時間が設けられていたものの、事務局が各論の質問に十分に回答できるわけではないので黙っていました。
 数人の出席者からはいくつか質問(というよりは詰問か)がありましたが、それに対して的を得た回答というものかどうかはなんとも判断つきませんでした。企業関係者からすると今回の進め方について不審不信が先に立って、「なぜ我々のところに意見を聴きにこないのだ?」と詰め寄らざるをえない、といったところでしょうか。気持ちとしてはわかりますが、消費者庁ですからね。
消費者庁が企業を所管する各省庁にどのように働きかけをしていたのか、よくわからないなあというのが正直なところ。

 説明会の終わりに言及があったので、改めて消費者契約法専門調査委員会のサイトをみると今月いっぱい意見受付中なので、どれほどの効果があるかわからないけれど意見を書き連ねてみるかと思った次第。


 

再び キッズデザイン

 旧ブログで3年ほど前に書いていたのですが、ドラム式洗濯乾燥機で小学生が死亡した事故について。

 親の話によると身体が小さくそれほど丈夫でもなかった自分でさえ小学生低学年の頃までのエピソードには事欠かないようです。 
 高いところがあれば登る(そして飛び降りる)、穴があれば覗く、指をいれる、身体が入れそうならもぐる、狭いところに挟まってみる。今、近所の小学生や就学前のチビちゃんたちを見ても生態は変わらないですね。

 住居内での子どもの事故は多く、そこからキッズデザインという考え方が生まれています。自分らが子ども頃とは比べものにならないくらい「チャイルドセーフ」について考えられ、製品設計・デザインに反映されているはずなのですが、子どもの好奇心や行動は大人の想定を超えるものなのでしょう。

 設計・デザイン・製造でやれることには限界があります。不幸な事故の結果を踏まえて、再発防止に取り組み結果として進化進歩はするのですが、悲しいかな常に万全ということはありえないということで。

 デザインというのはプロダクトに関わることだけでなく生活様式のことでもあると思うのですが、考えさせられるニュースでありました。

キッズデザインについてはこちらなど。

 

 
  

トラブルを通じて

 3つほど前のエントリの続きのようになってしまいますが。
諸々長引いていたトラブルがようやく次の段階に移行、収束方向がみえてきた6月初旬であります。

 一連の騒動を通じて新任の客相部門役員といろいろと意見が交わす機会が増えたのはよいことだと思っています。

 で、お客様との交渉ごとを「消費者問題」「クレーマー問題」と扱うようになる要因はやはりこちら側の「初動」にある、「初動」スキル(というのが適当かは別として)の向上に取り組もうということになったわけです。

 そんなことは当たり前だといわれるかと思いますが、当たり前のことを徹底することほど難しいものはありません。
客相部門に配置される担当者はベテラン社員が多いものです。彼らの経験値が実務で役に立つことは確かなのですが、「経験」というものは諸刃の剣。その経験が逆にトラブルのきっかけになったと思われる事例もありました。
 かくいう自分も販売の現場から離れてすでに10年近くが経過しています。もう自分の営業担当者としての経験は役に立たないことを肝に銘じなければなりません。

 ということで初心に戻り、経験をゼロベースに戻し勉強会を立ち上げることになったのでした。

 いろいろネタを探さねば。




 

 
  

お客様と消費者のあいだ

 爽やかな天候(東京地方ですが)の5月最終日、どのような週末をお過ごしでしょうか。

 5月最終週は、業務時間のかなりの割合を「クレーム」対応の協議に費やしました。
不平、苦情の段階を超えた段階ですので、そうそう簡単に解決策が出せるわけではありません。
 この段階まで来ると「度を越した要求」を伴う事例が目立ってきます。「反社な人たち」ではなく、普通に企業や役所に勤めている人が要求を突きつけてきます。職場ではどのような仕事ぶりの方々なのかちょっと覗きたくなるような、そんな態度と要求内容です。(明らかに勤務時間内なのに執拗に営業担当者やアフターサービス担当者に携帯電話をかけてくるような事例がありますので )
 度を越した要求の断り方、執拗な電話やメールの対処という点から協議に呼ばれるのですが、よくよく話をきくとまあ事情は様々。なんというか、片方の当事者だけの理由でこじれることはないということですね。頭痛がしてきますが、とにかく辛抱強く事実関係を紐解く作業から。そんなこんなで時間がかかりました。

 それにしても、です。
 上記のような普通でない事例でないにしろ、不平・苦情を寄せられる相手は(直接契約ではないにしろ)自社製品・サービスを購入されたお客様・ユーザーです。ことと次第によっては「消費者問題」に発展する可能性もなくはありません。

 本ブログでけっこう「消費者関連」をネタにしておきながら、実はお客様を「消費者」という呼ぶのには少し違和感があります。お客様・ユーザーはあくまでお客様・ユーザーだろうと。
お役所が作った各種法令や制度が「消費者」とつけるのは仕方がないとしても、民間企業が良い意味でお客様を「消費者」と呼ぶケースはないのではないかと思います。
 
 「お客様」を「消費者」と呼ぶような事態を招かないようにするにはどうすればよいか、なかなか正解を出せない問いではありますが。
  

拾い読み Business Law Journal 2015年7月号から

 例によって拾い読み。
 特集記事:民法改正はあとにして(おいおい)
 実務解説「消費生活用製品のリコール対応・費用求償におけるポイント」から。
 またリコールネタかといわれそうですが、5月は消費者月間でもあるし。

 内容は、リコール(あるいは自主回収)実施が方針として定まったうえで、法務、広報、IR、品質保証部門、販売部門など各部門の役割が完全に明確になっている場合の法務部門の業務と思いました。

 リコール、自主回収の実施と公表について取締役等がその判断を躊躇することがあります。できることなら穏便にことを進めたいという心情が湧くのです。公表=記者会見=謝罪のニュース映像が頭のなかにこびりついているのかもしれません。IRが「このタイミングでこの開示は」と渋面をつくることもあるかもしれませんし、販売部門から「繁忙期に客にネガティブな話をするのか」とブーイングが起こるかもしれません。こういう場合に法務はどうすればよいのか。社内の説得役・調整役に出張るのかどうかというところ。
 外部弁護士に相談すれば十中八九「公表しないリスク>公表するリスク」との意見をいただきますが、それでもなお抵抗することもあるのでしょう。行政側が消費者重視を打ち出しているのに、対応の拙さが原因で「炎上する」企業があとをたちません。
そのとき法務は何をしていたのか。数年後でもよいのでお話をききたいところです。「法務版しくじり先生」というわけではありませんが。

 部品・組込機メーカーとの契約(リコール発生時)や求償については痛い目にあったことがあります。
部品供給側のほうが完成品メーカーより巨大で強大、という場合があります。辛いです。中堅の完成品メーカーは賢く、タフでなければならないと思いました。

 リコール社告のJISについては、あれは確か2007年の改正消安法施行後、新聞の社会面を広げればリコール社告だらけという時期がありそれを受けて定めたように記憶しているのですが、改めてみても社告サイズが新聞広告の枠サイズと微妙にあっていないので疑問。冒頭の謝罪の文章もないので、このままでは使えないなと当時広報担当者間で話していました。

 とり急ぎ。またこの件はまたエントリ書くと思います。




 
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